東京都の中学受験生が活用する埼玉県・千葉県の中学入試について

首都圏の中学受験事情は、中学受験に縁のない方からするとちょっと信じられない様な慣習が沢山あったりします。

受験先が複数あるのはどこの地域でも同じかと思いますが、首都圏の中学受験生の場合、併願する学校が地方に比べかなり多いです。
私も地方の出身ですので、ここ近年の首都圏の中学受験事情を知るにつれ、えーっ!?と驚くような事に毎年といっていい程遭遇します。

ここ、文京区茗荷谷界隈の中学受験生の傾向としては、周囲の奥様方のお話を総合すると、平均4~8校ぐらい受験しているんじゃないかと思われます\(◎o◎)/!
受験スタイルは人それぞれですが、少しでも多く併願して万一に備える方が多い様に思います。
同じ学校を複数回受験される方もいますね。


茗荷谷周辺の受験生の傾向としては(筆者独自調べ)1月に埼玉県や千葉県の私立中学を1~3校受験して先に合格という体験をさせておき、2月の東京受験の本番に備えて心の安定を図っておくというパターンをよく耳にします。

1月に埼玉や千葉の学校を2校
2月1日午前・午後
2月2日午前・午後
2月3日午前
場合によっては2月4日以降も…。

こんな感じで、皆さん平均5~6校ぐらいは受験されるみたいですね。
大本命1校・無謀難関挑戦校1~2校・適性校1校・安全校1校・練習校1~2校
みたいな感じかな。

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この「練習校」なのですが、2月に入試が行われる東京都の学校が本命の受験生にとっては、埼玉県や千葉県入試は「お試し受験」として良い練習になるのですよ。

埼玉県や千葉県の入試は1月がメインです。
勿論、その地域在住の受験生や、本命校が埼玉や千葉にある場合は別ですが、東京都の中学受験組は本番前の練習として、埼玉や千葉の学校を受験する事が多いのです。


昨日の記事にも書きましたが
http://www.northern70jp.tokyo/article/rennsyuu.html
本番入試の前の練習用に他地域の入学試験を体験しておくという事は決して珍しい事でもなく、その学校に対して失礼な事でもありません。

模試とは違い、本番の空気を体験し、緊張感を体感しておくことは後の本番受験の際の安心感にも繋がります。
レベルの異なる中学校を複数受験しておくことによって、本番の2月にはある程度の自分の本当の実力も見えてきます。
そして何より、本番前に「合格」を勝ち取っておく事は、受験生に何より自信をもたらし余裕を持って本番に挑めるというメリットがあるのです。

現代の中学受験生にとって、他地域でのお試し受験はもはやスタンダード。
合格しても入学しない事が最初から分かってるのに受験するなんてと最初こそ抵抗感を感じましたが、そこは学校側も承知の上なんですね。
辞退者を多く見越した上での合格発表が行われますので、前哨戦としても比較的余裕を持って挑めます。
模試としての機能も果たす入学試験。特に東京都の学校が本命の受験生はこの慣習を利用しない手はありませんね。


では、どんな学校が「練習校」としての定番であるのか、様々な実例を見ていきましょう。

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東京の最難関御三家や準御三家を志望する様な優秀な受験生の場合、練習校のダントツ一番人気は埼玉県の栄東中学校(共学)ですね。

受験生人気は不動の第一位!
SAPIXや早稲田アカデミーの様な大手進学塾が発表している合格者数の中でも、群を抜いて合格者が圧倒的に多い事からも分かります。

昨年度のSAPIXからの栄東中学校の合格者はなんと2226人!!!\(◎o◎)/!

勿論、このSAPIXからの合格者の例一つとっても、全てが実際に栄東中学に入学できる訳がありません。キャパ的に無理ですよね。
明らかに、東京入試の前哨戦として挑んだ受験生が多い事の裏付けになる結果だと思います。

栄東中学の入試形態は複数あります。
一般入試に該当する日程別のA・B入試の他、東大特待入試もあります。

栄東中学に一般合格しておいてから、更に東大クラスの特待を狙って再度挑戦する受験生もいます。
また、東大特待入試に挑み合格はしたものの、特待は逃したり一般合格にスライドする場合もあります。
複数受験の場合は1回目で惜しくも不合格になったとしても、2回目の入試で得点が加算されて合格する場合もあります。
同じ一つの中学校に合格する場合も、これだけ様々な合格パターンがありますので、現在の実力を測る目安にもなりますね。

その他、難関を狙う受験生に人気の埼玉県の併願先は、共学では大宮開成中学校開智中学校あたりですね。
女子の場合はそれに加えて浦和明の星中学校淑徳与野中学校を受ける事も多い様です。
特に女子御三家志望の受験生は浦和明の星と淑徳与野は外せないですね^^


中堅校周辺を狙う偏差値帯の受験生には、埼玉栄中学校をお試し受験する受験生が多い印象です。
埼玉栄中学校も受験形態が多くコース別に難易度も分けられていますので複数回受験も多く、特待も出しますので人気ですね。


また、都立中高一貫校を受検予定の受検生は、お試し受験として浦和実業学園中学校を受検する児童が多い様です。
※写真ありましたのでUPしときます^^;
20220119_080901.jpg

浦和実業学園中学は適性検査入試を2回分導入しており、適性Ⅰ・Ⅱと適性Ⅰ・Ⅱ・Ⅲのどちらも実施していますので、二科目・三科目型どちらの学校の練習用にも対応できます。
適性検査型入試を実施している埼玉県の中学校は少ないですので、都立中高一貫校を目指す受検生にとって浦和実業学園中学は貴重な練習校です。
偏差値は四教科型入試に比べると低く、定員に対してかなり多く合格者を出しますので合格しやすいのも魅力ですが、2種類の特待も出しますし点数開示もしてくれますので自身の立ち位置を確認するのにも丁度良いですね。
2月3日の都立中高一貫校入試も役に立ちます。


埼玉県の中学受験は1月上旬~中旬がメインですが、千葉県の中学受験は1月下旬に集中します。

千葉県には、おそらく日本最難関であろう超高偏差値の渋谷学園幕張中学校がありますからね。(※諸説あり)

千葉県受験のシーズンになると、受験生の気合も随分と変わってきます。
渋谷幕張を受験する層はもはや日本のトップクラスの受験生ばかりです。
御三家や準御三家等の併願校として受験する受験生が圧倒的に多い事でしょう。
同系列の渋谷学園渋谷中学校の併願先にする児童も多い印象です。

他には男子の場合、東邦大学附属東邦中学校市川中学校昭和学院秀英中学校あたりの名前を多く聞きます。
練習校と呼ぶには偏差値が高すぎる気もしますが…。

女子はそれに加えて国府台女子学院中学校の名前がよく挙がりますね。
女子校志望の女子児童は特に国府大女子学院を練習校として受験する事が多い様です。

この辺りの併願は、事前に合格を貰って安心するという目的よりも、むしろ腕試しの挑戦という意味合いが強いかもしれませんね。
「練習校」「お試し校」と言いながら、実は実力以上の難関に挑む場合も多いですので、受験日程のどこかに安全な一校を必ず忍ばせておくこと前提に、次々と難関校に果敢にチャレンジし、複数合格を勝ち取る事を目標にしている児童もいる様です。



とにかく、埼玉県・千葉県での事前の中学入試体験は、東京の中学受験生にとっては前哨戦になります。
上手に活用して、本番の2月までにしっかりコンディションを整えておきたいものですね。


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